「花はなんのために咲くのでしょうか?」と、花の相談を受ける。
色で問われたので色で答えようとして、苦心して絵の具を混ぜ合わせるが、答えの色が出ない。
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雨の雛がかぼそい声で啼き、幹線道路、校庭、森、その向こうから、雨の親が近づきつつある。海を抜け出してきた満ち潮の魂のように。
屈託のない水辺にはすでに張り詰めた声はなくて、まだ熱を持った歴史が次から次へと打ち上げられ、たなびく湯気の腕を内陸に向けて差しのべている。
水はながながと横たわったまま無言でいる。
水面にまだ火傷の痕がある。そこには水鳥も降りない。
いつのことだったか、「願い事が欲しい」という誰かの願いがかなった。それが生命のはじまりである。
花は、私には、「色」と「手触り」と、そして「香り」で問いかける。<br>色と手触りを示す言葉をあれこれ探ることはできるが、そして拙くても書くことはできるが、どうしても「香り」にだけは答えることができない。<br>あぁ、あの匂い、今、ここに甦らせることができるものならば!
追記<br>私には、色に対して色で答えることはできない。<br>誰から、何を、どのように問われても、私にできることは「言葉を捜して紡ぐ」ことしかない。<br>せめて、絵の具を混ぜ合わせることができれば……。
こんばんは。ちょっぴりおひさしぶりです。<br>お元気ですか?<br>暖冬のせいか、雪解け水色の花びらが見えません。<br>それでも土のほどけるにおいはかわらず、よいものです。<br>ずっと前におすすめいただいた笙野頼子をやっと、読みはじめました。<br>文体の感触が気分よく、好きになりそうです。<br>またお話したいです。いろいろいっぱい。
花は、私には、「色」と「手触り」と、そして「香り」で問いかける。<br>色と手触りを示す言葉をあれこれ探ることはできるが、そして拙くても書くことはできるが、どうしても「香り」にだけは答えることができない。<br>あぁ、あの匂い、今、ここに甦らせることができるものならば!
追記<br>私には、色に対して色で答えることはできない。<br>誰から、何を、どのように問われても、私にできることは「言葉を捜して紡ぐ」ことしかない。<br>せめて、絵の具を混ぜ合わせることができれば……。
こんばんは。ちょっぴりおひさしぶりです。<br>お元気ですか?<br>暖冬のせいか、雪解け水色の花びらが見えません。<br>それでも土のほどけるにおいはかわらず、よいものです。<br>ずっと前におすすめいただいた笙野頼子をやっと、読みはじめました。<br>文体の感触が気分よく、好きになりそうです。<br>またお話したいです。いろいろいっぱい。