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雪雪/醒めてみれば空耳

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2006-08-01 昼の月を拭うのは誰

_ 電車の中でちいさい男の子が、昼の月を差して、

「月って牛乳?」と、母親に尋ねる。

心地よく意味不明で、耳をそばだてる。

母親はケータイをいじっていて答えない。

「誰が月をあそこにつけたの?」

心の中で思わずにっこりしてしまう。

どうやら月を、空に付着した染み汚れかなんかだと思っているらしい。

母親は答えない。

はーっと息をかけてきゅきゅっと、拭き取ってくれ誰か月を。

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ところで『記憶の増大』でいっしょだった果も芽さんの、『まっくらな星空』の引越し先はこちらです。

もっと更新されてほしいのですが、ご多忙のようですので見守り見守り。

本日のコメント(全2件) [コメントを入れる]
_ あおぎり (2006-08-03 00:06)

はじめまして。<br><br>>月って牛乳<br>『月にミルクをとりにいった猫』という絵本を思い出しました。「誰が月をあそこにつけたの?」と言った彼は、ひょっとすると絵本に出て来る母親猫のことを思っていたのかもしれません。<br><br>ともあれ、思わずにっこりしました。

_ 雪雪 (2006-08-03 14:42)

あおぎりさん、はじめまして。『月にミルクをとりにいった猫』を読んだことはないのですが、あらすじをみて、内田善美『星の時計のLiddell』のウラジーミル・ミハイコフを思い出しました。