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雪雪/醒めてみれば空耳

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2006-04-24 詩情の城界隈

_ 1

言葉を置けば言葉が

自分が言葉であることに気付き

次の言葉を呼ぶ

_ 2

詩とは

言葉を城のように建て

王家を樹て

バルコニーに姫を立たせて

数行をもって侵略すること

_ 3

底にいて見上げる

頂にいて見下ろす

視程の羽ばたきのしぐさで

体感で静止するうちに天体が見えてくる

_ 4

天体に降り立てば

系の階層的つらなりのなかで

落ちながら落ちながら落ちながら落ちている

ことの均衡として私は

ここにいることを許される

_ 5

私は立っている星の中心に向かって落ち

星は軌道に沿って星系のなかを落ち

星系は銀河系の回転方向に落ち

銀河系は銀河群を落ち

銀河群は銀河団を落ち

銀河団は超銀河団を落ち

超銀河団はフィラメント構造を引き摺りながら宇宙を落ちる

(ゆるゆると落ちる)

宇宙は超宇宙の中で煮える

(激しく煮える)

_ 6

城を振り返る