白い文字として舞い降りてくるゆらゆらと
ゆらめいているうちにほどけてしまった天上の
手紙手紙手紙手紙手紙
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ほんとうのことを言えば許してやると言うから「富士は日本一の山」と答えるが早いか、富士山が大噴火して原形を留めない惨状がテレビに映った。
夜中の台所で「水道」と太い声で唸ったのは蛇口である。
図書館の扉が粉々に砕け、怒濤のように本が脱走してくる。
黒雲のような本の群れが、はらはらと落丁しつつ西の空に去ったあと、
呆然とした司書がよたよたと歩みでてくる。
その手に一冊だけ残った本を、私は奪取して次女にプレゼントしなければならない。
公平を期すために。
つむじ風に沿ってめまいする、その手ほどきを