_ 角田光代の、『この本が、世界に存在することに』。
本のことにまつわるあらゆる本のタイトルのなかで、このタイトルがいちばん好きだ。
このタイトルならどんな素晴らしい内容とも釣り合うと思うし、このタイトルを銘ぜられた書物を手に取ることは、特別な経験である。この上なくすてきな物語を待機する静かに澄んだ情状が、ぽつりと心に灯る。あえて言えば、中身を読む必要さえないくらいだ。このタイトルの本が存在することにぼくは感謝します。
ぼくにとって、角田光代の最高傑作は、このタイトルである。
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だから文庫化されて『さがしもの』というタイトルに改題されてしまったことは、いちばん好きな作品が削除されてしまったのと同然であって、胸苦しいくらい残念である。
改題の経緯はわからないし、誰の発案なのかもわからないが、誰も止める人はいなかったのか。おろかものどもめ。
敢えて、よんでいませんが、<br>ここに来て更新があってうれしくおもいました。
すみません。ここにこのコメントを残してしまったことをお許しください。むしろコメントを消せたらいいのですけれども。
すみません。gerdaさんのコメント、ここにいてください。<br>体調を崩しております。余力がありません。<br>体調を崩していなくてもいつも余力はないのですが。ぼくは今持っている力を今ぜんぶ使ってしまうので。
通り過ぎていたというより何度か手にして軽く部分的に読んでいたことがあったのを改めて思い出しました。<br>わたしの至らない言葉をお許しください。おかげで逆に読んでみました。<br>いちばん心にしみたのは「あとがき」だったかもしれません。<br>「本は人を呼ぶ」ということでしょうか。おめよごし失礼いたしました。
窓が、あいていますか?