«前の日記(2005-09-19) 最新 次の日記(2005-09-28)» 編集

雪雪/醒めてみれば空耳

2002|10|11|12|
2003|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2004|01|02|03|04|05|06|10|11|
2005|02|04|06|07|08|09|10|11|12|
2006|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2007|01|02|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2008|01|02|03|04|05|06|07|08|09|11|
2013|05|06|07|09|10|11|12|
2014|01|03|04|06|08|09|10|
2015|01|02|03|05|06|07|08|09|10|11|
2016|01|03|04|06|07|08|09|11|12|

2005-09-27 排他にして相補

_ すんごく嫌いだというその強度が、好かれたいという欲望の深度だったり

正しいと信じている程度が、まちがいである可能性の指標だったり

認識することが困難過ぎて、かえってくっきり記憶に残ったり

恐怖や不安や絶望が、幸福感の支えだったり

分析が可能になったとき、理解が不能になったり

静止・沈黙・透明が、最大の運動性への初期条件だったり

あらかじめ奪われていることが、獲得への臨界だったり

わからなさが露骨であるために、わかる場合より情報量が多かったり

.

それからそれから

八方塞がりになった場合だけ有効な突破口とか

実感を追究すると捉えどころがなくなるとか

答えを忘却することによって、はじめて問うことができるとか

限界を悟ることじたいが、限界を超える端緒であるとか

好奇心が湧いてこないこと、その「湧いてこなさ」に興味をそそられるとか

才能がないときにだけ、到達できる神髄とか

説得力が抗い難く強硬であるほど、懐疑のための位置エネルギーが培われるとか

.

あるいは

想起がすなわち忘却であって

忘却がすなわち保存であって

.

さもなくば

完璧であるものにはひとつの長所もない、みたいな