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雪雪/醒めてみれば空耳

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2003-04-06 叙景集

_ 194

◆森◆

主語が主語であるという文章の主語は主語であるという文章の主語は主語が主語であるという文章の主語であり述語は主語であるである

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_ 195

◆都市◆

「『主語が主語である』という文章の主語は主語である」という文章の主語は、「『主語が主語である』という文章の主語」であり、述語は「主語である」である。

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_ 196

白日夢をみていたはずだったのに夜だ。

.

_ 197

おそろしい色の肌におもしろい絵が描いてある

.

_ 198

どうして誰もいないのだろう?この街には。

街の中心にある、白い不定形な時計塔。螺旋状に群れる天使たちに掲げられた時計をじっと見詰める。この針が、動いてみせるなら、この街がまだ生きている徴候だ。

動いているようでいないようで、しかとは見定められない。するうち、この時計が進むまいとするいとまに、時を追い抜かんとして急き立って経過しつつある「時ではないもの」がいることに気付く。

陽射しではない光を傾かせてゆき、今しもみずからの影を私に届かせようとして。

_ 「永遠じしんにとって、とめどない時間は無意味だ」

「無限じしんは、じぶんが果てしないことに気付かない」

「不在じしんは、立ち去ることができない」

_ いる。

こんなにこんなにたくさん、「誰もいないこと」がいる。