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雪雪/醒めてみれば空耳

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2003-02-05 さようなら、さようなれしもの

_ かかるほどに、ただ因りながら繰り探ってみれば、事柄はたがいまがいに支えあい浸しあっている。包み立つ角度で延び渡る心の触手を、隅々にゆき届かせているかのようなあおじろく光らび泡めく悟り。もしやかな手応えが、今に結実して、覚え逸らしに確かめいてくる。うとく知る意味の境界が、抽象の物体波に震え不確かになるときだけ、鬱り気におぼめき、か触れてくるように。

いに知れるそぼ古い秘儀を、さも合えぬかたちで調える。ほのまぎれにいや分かたれる概念のさら内を際々にかすめて。約着する名前の、付きつ離れつの精妙な落着。しっとりと寄り添っていながら、別の次元ではひた退さっている。斥力を腹の下に押し縮めて浸り付き、いつでも撥ね戻る発条よろしくさようなれるように。