ひさしぶりに晴れた。朝、家を出るとすぐ、息子は「むっくん暑いのとまぶしい
のといやだよ」と力なくいった。冷房が効いているわけでもない室内からさして
湿度が高いわけでもない外に出たとたんに。
ここのところずっと雨模様の朝だったんだぞ。うれしくないのか、と脱力すると
同時に、感心もする。
その息子に昨晩じゃまをされて途中で断念し、今朝出かける前につづきを読み終
えた、『デスノート』最終巻。
前の巻の後半から、ストーリーがその一点へ向かっていた、二人の直接対決が描
かれている。どんなものなのだろうと楽しみだった。
相手がどう出るのかを知っていてかつ自分も相手に知られていることを互いに解
かっている。だから約束の日までの対話は、表向きは警戒しているようであって
も実は確認作業であって、ほんとうの対立はなかった。ある段階まで互いに解か
りあっていて、さらに二人ともが、自分が相手を上回っていることをほとんど確
信していた。
「自分の計画は相手に知られているが、それに対して相手がどう出るかを見抜い
た上でその上をいく」というということを、二人ともが計画していた。
これは魅力的だった。それが、いざ読んでみて、対決の内容に疑問が湧いてしまった。最終的には予想以上に、その疑念は晴らされたのだが。(以下ネタバレ)
ライト側は問題ない。
自分が魅上にノートに名前を書かせること(A)を読んでいるニアはノートの一部ページをすり替えてくる(B)に違いない。そこで自分はニアに偽のノートをすり替えるようしむけ、当日、魅上に本物のノートを使わせる(C)。
しかし、ニア側はどうだ。
もしニアが、彼自身がいうようにメロの行動まではノートが偽である可能性を考えていなかったとするなら、そのときの彼の余裕ある態度はおかしい。
ニアが相手を上回ると考えた手はページの差し替え(C')であり、それはライトが当日魅上にノートを書かせる(B')に違いないと考えたから、ということになる。このB'が問題である。
ライトのBは、見抜かれていることを相手が気づいていない(とライトが思い込んでいるし、上の仮定でいけば事実ニアは気づいていないはずの)計画である。対してB'は、見抜かれていることをライトは知っているし、ニアも見抜いていることを隠していないように見える、そういう計画である。
このような、互いの共通認識であるB'の裏をかくだけのC'をもってニアは、一人でほくそ笑むことはできても、ライトの余裕の態度を目の当りにするならば不安になるはずではないか。
だからこそニアは、松田が後に低い可能性として口にするように、はじめからノートが偽物であることを疑っていたはずなのである。つまりニアのBはライトがノートを偽物にすり替えているということであり、ページの差し替えはAに相当する。もちろん、当日魅上が使うノートまでも差し替える、という手がCになる。
こうして、ニアの、メロによる単独行動以前の余裕の態度は、安心できる切札をまだ手にしていないどころか、それがどのような切札なのかはわからないが手にするに違いないという実体のない自信のみに支えられた、態度だということがわかる。
さすがニア&メロ。
まっくらな星空(2006-07-30)
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